大原敬子(けいこ)公式ホームページ


心の叫び② 本当のこと  本音を言ったとき、いい意味での執着になると先生がおっしゃっていた。本音を言えたときは、プライドをすてても自分がほしいと思うことに気づく。本音を言えないときは、本当に好きなものではないということに気づく。  先生は、本当のことを言ったときそれが、どんなことでも受け入れてくださる。1年前まで、誰にもいえない、1番知られたくない、見られたくないような自分があった。どこかで自分で知っていながら、そんな自分が大嫌いで否定していると何をやっても無気力になった。その自分がまた嫌で、どうしようもなくなって、その自分を先生に話したとき、何が変わったわけではなかった。けれど、1年経って気づいてみると、今は、自分が好きになったと思う。

1年後の顔  「今やっていることが、今日の顔を作り、1年後の顔を作る」先生がおっしゃっていた言葉。普段、「まあいっか。」と見ないふりをする私だけれど、1年後の顔をつくると思うと欲が深いからか、とどまることがある。自分の中で、越えてはいけないラインのようなものができる気がする。

最終日  講習会が終わった。今年の締めくくりでもあった。3時を過ぎた頃、先生がひとりひとりの肩をマッサージしてくださった。先生はちょうど私の席から左斜め前に見える傾きかけたキラキラと輝く太陽を見て、「太陽がきれいね、絶対夢をつかんでほしいんだ」というようなことをおっしゃった。確かに、太陽はいつもに増して、きれいだった。その太陽が照らす前のビルはここは外国(中でも、私のイメージはアメリカの自由の女神が遠くに見えるような雰囲気)なんじゃないかと錯覚を起こすほどだった。でも、そんなことを言いたいのではなくて、背中に先生を感じるとなんだかうれしいような、さみしいような、言い表すことができない感情だった。私には、いつもなかなか、真実の部分を見ることはできないし、私自身が私を分からないから、当然、相手の人も分からない。特に誰にでもありがとうを言ってしまう私は、本当の優しさは分からない。でも背中は、不思議なもので、いつも大きな大きな先生に感じていたけれど、そうではなくて、先生は本当に私を信じてくれている気がした(今までも、そうだと知っていたけれど、普段は忘れてしまう)。上手く表現できないけれどいつか、きっと、きっと、と、そう思った。(大学3年生冬季講習)

お手伝い  大学2年生から3年生に上がる春休み。私と彩と男の子の友達と女の子の友達、計4人グループで急遽アルバムを作ることになった。アルバムの制作方法は1.厚紙に写真の大きさに合わせて枠を書く。2.枠の4隅に切り込みを入れる。3.写真をはめる。4.簡単な説明を書く。5.穴あけパンチで2箇所穴をあける。最後にリングで閉じるというものだった。隣同士にすわった彩と男の子の友達は役割分担をしてどんどんすすめていた。  女の子の友達は医学部で普段から図鑑のような資料を作っていたこともあって、出だしは遅かったけれどリズムをつかみ始めた頃には、早くて正確なものを作りはじめていた。私は困った。なんていっても、枠を書くところから上手くいかない。紙を縦にしたり横にしたりしていた。感覚がつかめない。あれだけ平行線は得意な気がしていたけれど、実際の自分の遅さに驚いた。写真の幅、高さを測ってその長さどおりの枠を作ったはずなのに、枠と写真の大きさが違う。今度は、4隅の切り込みが問題だった。切り込みは小さすぎると、写真が浮いてしまう。私は、切り込みを少し大きくしてはまた写真をはめてという作業を繰り返していた。そんな私を見て先生が思わず笑って、声をかけてくださった。普段の生活がこういうときに出てしまうということを認めたくないけれど痛感するしかなかった。というのも普段私は、威張っていて家の中では彩が大体お手伝いをしている。それが、思いもよらない形で影響してくる。

よくパニックになっていた私  小学校低学年のときは、授業の最初に必ず、黒豆をお箸で、モールで縁取られたアンパンマンなどキャラクターの口に入れる作業があった。私は、ストップウォッチで時間を計ると思うとすごく焦ってしまってなかなかお豆が運べなかった。「ようい、スタート」という言葉で動揺してしまう。今、思えばこんなに小さな頃からパニックになっていたのか思う。このパニックはなかなか治らなかった。
 大学進学が決まる物理のテストでは、テストを見ようと思っても目が開かなかった。名前を書くにも見えないから書けない。必死に手で目をこじ開けようとした。この状況になると息が上がってしまい、自分を抑えられなくなる。あとで、友達に聞くと、机まで揺れるほど震えていたらしい。
 テストだけではなく、大原先生に自分の隠していた絶対に見つからないだろうと思っていた部分をつかれると私は、パニックになった。過去に3回ある。顔が真っ青になるらしい。冷や汗が顔や首背中から一気に出てくる。心臓の音が耳の中で響きわたって途中から先生の声が聞こえない。目が回っているのか、教室が私のまわりをぐるぐる回って見えた。遠くの方で先生が「座りなさい」と言っている声が聞こえてきて、3回目ぐらいでようやく、座ることができた。
 そんな私が、大学1年生の講習会を境目に全くパニックにならなくなった。その講習会で私は5日間、「やっているふり」をしていた。自分の中では絶対に自分の心の底の部分は見られていないと思ってた。先生にその部分を言われたとき、パニックになった。でも、先生はこのパニックに全く、動じなかった。私は変な感覚になった。これ以降パニックになることはない。無意識の中でパニックになることで現実から逃げていたのかもしれない。こうしてみると、テストのときも自分の実力以上に、いい点数やよく思われようとしているときに、必ずパニックになっている。

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